「話してちょうだい」
しばらく泣いた後でも機嫌を直さない場合には、もう少し様子を見て、けがをした際に伴った一瞬の意識の低下が回復するのを待ってください。 通常、子供の意識がもうろうとしている時とそうではない時を見分けるのは難しいことではありません。 子供がけがからショックを受けている時期を過ぎても泣きやまないような場合は、以前に経験した別のけがの記憶がよみがえっているのです(今の状況が過去の状況に似てきていることによって再刺激されている)。 このような場合には、アシストが役立ちます。 もう少し年齢のいった子供(5歳以上)は大抵の場合、アシストが必要となります。
子供の意識が回復した時点で「一体どうしたの? 何をしていてけがをしたの? 話してちょうだい」と尋ねてみてください。
子供は話し始めます。子供が事の経緯を自発的に現在形で話さないようでしたら、現在形で話すように促してください。 以下のように進めてください。
「あのね、大きな岩の上に立っていたんだ。そしたら、すべって落ちちゃったの。でね・・・」(泣いている)
「岩の上に立っていて、痛くない?」
「痛くない。」
「岩の上に立っていて、どうなるの?」
「すべる・・・」(泣いている)
「で、どうなるの?」
「下に落ちちゃう。」
「地面には草は生えてるかしら?」
「ない。お砂ばっかり。」
「もう一度話してちょうだい。」
子供が飽きてきたり、笑い出したりするまでこのような会話を何回も繰り返すのです。 難しいことは何もありません。 こうしたやり方で何度かアシストを受けると、子供は次にけがをした時には、痛みを伴わないこの手当てで自分を安心させてくれることのできる大人のところに駆け寄っていき、「話してちょうだいをやって」と言うことでしょう。
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