禁断症状の対処法(実践編)
諸説ある考え方の1つになります。実際に行う場合は適切な医療機関の判断を受けてください。
もし誰か薬物に依存している人が身近にいるのであれば、これから触れる原則とテクニックを適用して、その人の薬物からの離脱を手助けできるでしょう。 重度の薬物依存症の場合には、その人に特別の予防措置が必要かどうかを判断する検査のために、資格のある医師のもとに送るべきです。 内科の医師のもとで治療薬の投与を受けている人の中には、恐らくそのまま薬による治療を続けていた方が良い場合もあります。 しかし、ここで言う薬とは、私たちが扱っている普通の薬物ではありません。 そのような場合に何が施されるべきかは、患者と医者、双方の責任において判断されるべきです。 栄養学上のデータ 世界的に著名な栄養学者、アデル・デイビス氏によれば、禁断症状に対処するにはビタミン療法が効果的だということです。 禁断症状に苦しみ、衰弱する危険にさらされる人に対して、薬物依存を断ち切るようにとただ忠告する代わりに、患者は多量のビタミンを与えられます。 ここで、情報を提供するためにそのデータを繰り返します。「ドラッグ・ボム」と呼ばれているビタミンの処方は、薬物離脱からの影響を打ち消すのに効果的であることがわかっています。 その処方には以下のものが含まれます。 1,000ミリグラムのナイアシンアミド(ビタミンB複合体のひとつでニコチン酸ではない)。 これは精神的な動揺を打ち消すのを助けます。 5,000 IUのビタミンA。 400 IUのビタミンD。 800 IUのビタミンE。 2,000ミリグラムのビタミンC。 500ミリグラムの炭酸マグネシウム(ビタミンCの効能を高める)。 25ミリグラムのB6。 200ミリグラムのビタミンB複合体。 300ミリグラムのB1。 100ミリグラムのパントテン酸。 こうして処方されたものは、人が薬物依存をやめようとしている間、1日に4回、約6時間置きに服用するべきです。 ビタミンとミネラルは空腹時に摂取すべきではありません。胃が焼けたような感じになることがあるからです。 これは食後に摂取するか、食間であれば、ヨーグルトとともに摂取すべきです。 ビタミン療法を行う際には、胃が蝕まれることのないように十分注意しなければなりません。 さもなければ、仮性十二指腸(上部にある腸)潰瘍になるかもしれず、治療が続けられなくなるでしょう。 いずれにしろ薬物常用者の身体は、通常ひどい状態ですから、 それらのビタミンは「腸で溶ける膜で覆われた」錠剤でなければなりません。つまり、ビタミン剤には腸に対する保護膜がついていなくてはならず、ビタミン剤が徐々に溶けることで、敏感な胃の上部が蝕まれるほどに傷付けられることがなくなるわけです。 実際にビタミン剤を流し込むために、粉末のアミノ酸入りの牛乳が一緒に与えられなくてはいけないでしょう。 こうした推奨される方法を試してみると、注意すべき主な障壁は、ビタミンの処方により胃が蝕まれる(擦り減る)ということでした。 衝撃を和らげるものなしでビタミンを取ると、(a)食後の食べ過ぎの感じ、(b)胃痛、(c)焼けつくような感じ、(d)胃の外側の痛みなどの症状が見られるかもしれませんが、 これらはすべて胃潰瘍の症状です。 こういった症状が現れるようであれば、ビタミン療法を中止してください。症状が現れるたびに、水酸化アルミニウムの錠剤を噛み砕いて牛乳と一緒に飲み込むことで胃の負担を和らげることができます。 さらに胃が楽になるまで、粉末のアミノ酸入りヨーグルトかアミノ酸入りミルクを取らなければなりません。 ドラッグ・ボムは、起こり得るどのような障害にも勝る効果を秘めており、その価値はとても大きいものです。 そして、薬物からの離脱に伴う困難と激しい苦しみが、薬物による狂気から人を救い出そうとして失敗する主な問題点です。 カルシウムとマグネシウム さらに禁断症状を緩和する手段として、ドラッグ・ボムと組み合わせて用いられるのは、カルシウムとマグネシウムというミネラルです。 筋肉の痙攣はカルシウムの欠乏によって生じます。 また、神経の反応はマグネシウムによって軽減することができます。 カルシウムは体内で溶解されず、酸に含まれる形でないかぎり、身体において利用されません。 薬物に対する反応以外の用途を調べるのに行われたテストによって、マグネシウムと併せてカルシウムを体内に吸収させるための方法が発見されました。こうして、両方のミネラルが効果を発揮できるようになりました。 その答えは酢を加えることでした。そこから、必要とされていた酸性の調合法が得られました。 それは非常に効果的であると証明された溶液であり、「カルマグ調合法」と名付けられました。 カルマグの使用は、1970年代初期に禁断症状の緩和を促すために実験的に行われましたが、実験段階はずっと以前に終わっています。 カルマグは薬物をやめようとしている中毒者が、離脱期間中に経験する、痙攣(けいれん)、筋肉のひきつけ、激しい神経反応などを軽減して緩和するために使用され、目覚ましい効果を上げています。 カルマグ調合法は、マグネシウム元素とカルシウム元素を1対2の割合で、酢と混ぜ合わせ、水を加えます。 この処方は、カルシウムとマグネシウムが正確な分量であることが必要とされるので、これらの分量についてのさらに詳しい説明は以下に述べることにします。 カルマグ調合法には、グルコン酸カルシウムと炭酸マグネシウムの化合物が使われます。 このふたつはどちらも白い粉状です。 それぞれはさまざまな物質の化合物です。 つまり、グルコン酸カルシウムは、カルシウム以外の物質も含んでいるわけです。グルコン酸カルシウムは、完全に純粋なカルシウムではなく、実際には純粋なカルシウム元素は一定の割合でしか含まれていません。 同様に、炭酸マグネシウムも、マグネシウム以外の物質を含んでおり、純粋なマグネシウム元素は一定の割合でしか含まれていません。 しかし、カルマグ調合法の準備において重要なことは、カルシウム元素の量とマグネシウム元素の量の正確な比率です。 これは、カルマグをつくる際に、純粋なマグネシウム、もしくは純粋なカルシウムだけを使用するという意味ではありません。 グルコン酸カルシウムと炭酸マグネシウムだけを使うようにしてください。 炭酸マグネシウム:カルマグ用として望ましい化合物で、「塩基性炭酸マグネシウム」と呼ばれ、29パーセントのマグネシウムを含んでいます。 (この化合物は、 マグネシア・アルバと呼ばれることもあります。) マグネシウムの化合物には、マグネシウム元素の含有率の違いによって、さまざまな種類があります。しかし、ここで推奨されている以外のマグネシウムの化合物を使用することは、マグネシウムの量を変えることになり、必要とされているカルシウム2に対してマグネシウム1の比率を崩すことになります。 カルマグをつくるために使用されるものは、29パーセントのマグネシウム元素を含む塩基性炭酸マグネシウムです。 そして使用される塩基性炭酸マグネシウムが新鮮で、古くなっていないことを確実にする必要があります。 グルコン酸カルシウム:グルコン酸カルシウムの化合物は1種類しかなく、その9パーセントがカルシウムです。したがって、カルマグ調合用に、正しいグルコン酸カルシウムの化合物を選択することについては何も問題はありません。 これらの材料は、ほとんどの健康食品店やビタミン売り場で入手することができます。 カルマグのつくり方: 1. 標準サイズのガラスのコップに、大さじすり切り1杯(15ml)のグルコン酸カルシウムを入れる。 2. 小さじ1/2杯(2.5ml)の炭酸マグネシウムを加える。 3. 大さじ1杯(15ml)のりんご酢(酸度が最低でも5パーセントのもの)を加える。 4. それをよくかき混ぜる。 5. コップ半分(約120ミリリットル)の熱湯を加え、粉がすべて溶け、液体が透明になるまでかき混ぜる。 (透明にならない場合は、炭酸マグネシウムの質が悪いか、古い可能性がある。) 6. ぬるま湯か冷水をコップがいっぱいになるまで加え、ふたをする。 量に比例してすべての材料を増やしていくだけで、一度にもっとたくさんの量をつくることもできます。 このカルマグ水の消費期限は2日です。 間違ったつくり方をすると、粉が溶けないことがあります。 上記の製法を変えると、カルマグの味がかなりひどいものになってしまうことがあります。 (再度述べておきますが、カルシウムとマグネシウムの比率は、カルシウム元素2に対してマグネシウム元素1です。 これを精確に割り出したい場合には、元素の量から割り出すことができます。 上記の調合法で示されているのは各化合物の量です。) 1日1杯から3杯のカルマグを食事とともに、あるいは食後に取ることで、精神安定剤の代わりになります。 しかも、精神安定剤の投与がもたらす副作用(かなり致命的なもの)はありません。 カルマグはまた、薬物による禁断症状の結果として起こり得る、筋肉の痙攣(けいれん)、チック症、そして神経の反応の措置を援助するのに効果的であることが証明されてきました。 ここで、ひとつ触れておかなくてはいけませんが、多くの健康食品店に、カルシウムとマグネシウムをあらかじめ混合して調合したものが売られているということです。 これらのものをカルマグの代わりに服用する前に、ラベルを読んで、カルシウムとマグネシウムが正しい割合で入っているかどうか、また酸(アスコルビン酸、クエン酸など)が含まれているかどうかを調べるべきです。 そうでない場合、そのような調合物に全く価値はありませんし、カルマグ混合法と同じような結果がもたらされることもありません。
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